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ZAMD 34(4) #03

 

リスボン動物園における反芻動物のクリプトスポリジウム(Cryptosporidium spp.(p.352)

 

CRYPTOSPORIDIUM SSP. IN RUMINANTS AT THE LISBON ZOO (p. 352)

Esmeralda Delgado, D.V.M., M.Sc., Isabel P. Fonseca, D.V.M., Ph.D., Isabel Fazendeiro, D.V.M., Ph.D., Olga Matos, M.D., Ph.D., Francisco Antunes, M.D., Ph.D., and Margarida B. Cunha, D.V.M.

 

リスボン動物園で飼育されている34種の反芻動物の糞便において、クリプトスポリジウムの虫卵検査を実施した。検体数は388であった。うち380 検体は19989月から19998月まで毎月、動物種ごとにグループ単位で検体を採取したもので、8検体は新生仔8頭から個別に得られたものであった。全てのサンプルについて、直接及び濃縮糞便スメアの鏡検、チールネルセン変法による染色、免疫蛍光法、及び免疫酵素法の4方法で検査を行った。感染率は3.6%であった。また、下痢を示した新生仔5頭にも感染が見られた。クリプトスポリジウム虫卵の糞便中への排出は、冬期により多く見られた。いくつかの飼育施設では虫卵が生存可能な環境であったとも考えられ、おそらくクリプトスポリジウムの動物間感染に寄与したと見られる。

キーワード:Cryptosporidium, ruminant, parasites, epidemiology, Lisbon Zoo(クリプトスポリジウム、反芻動物、寄生虫、疫学、リスボン動物園)

 

ZAMD 34(4) #22

 

飼育下のチータ(Acinonyx jubatus)における心臓形態および機能のX線像ならびに心電図による評価 (p.357)

 

RADIOGRAPHIC AND ELECTROCARDIOGRAPHIC EVALUATION OF CARDIAC MORPHOLOGY AND FUNCTION IN CAPTIVE CHEETAHS (ACINONYX JUBATUS) (p. 357)

Juergen Schumacher, Dr.med.vet., Dipl. A.C.Z.M., Patty Snyder D.V.M., M.S., Dipl. A.C.V.I.M., Scott B. Citino, D.V.M., Pipl. A.C.Z.M., R. Avery Bennett, D.V.M., M.S., Dipl. A.C.V.S., and Laura D. Dvorak, D.V.M.

 

将来的必要性を念頭に置いた研究として、チータ(Acinonyx jubatus)の正常な心臓形態及び心機能を明らかにするため、健康な成獣8頭(オス4頭、メス4頭)を遠隔投与システムの使用により、チレタミン-ゾラゼパム混合(tiletamine-zolazepam, 4mg/kg, i.m.)で不動化した。標準的な側面および背腹 (VD) X線像を撮影し、メートル法および椎骨を尺度として心臓及び胸郭の計測を行った。またイソフルレン麻酔下で、右横臥位の動物から基本的肢誘導(6点)によって心電図を得た。胸深及び胸幅の平均値はそれぞれ18.7±1.3 cm13.0±0.6 cmであった。X線側面像における心臓短軸 (X) の平均値は9.1±0.6 cm、同長軸 (Y) の平均値は13.6±0.7cm、両軸合計 (XY) の平均は22.6±1.2 cmであった。VD像では、短軸 (V) 平均値が10.1±0.7 cm、長軸 (W) 平均値が14.9±1.2 cm、両軸合計 (VW) の平均値は24.9 ±1.8 cmであった。また、心臓サイズの平均は8.2±0.9 椎骨であった。全てのチータが洞律動を示し、不整脈は見られなかった。平均心拍数は126±15 /分、平均電気軸は82±5°であった。P波はⅡ誘導では常に陽性で、その持続時間は0.04±0.01秒、振幅は0.10.3mVであった。P-R間隔は0.11±0.01秒であった。QRS群の最大電位は1.25±0.24 mV、持続時間は0.06±0.01秒であった。S-T分節は0.04秒で、T波(振幅:0.25±0.05 mV)は検査した全てのチータで陽性であった。チータの心臓及び胸郭の計測値はネコ(Felis catus)のものよりも大きいが、心臓パラメータ比は両者で類似していた。心電図で得られた所見は、ネコで報告されているものと同様であった。

キーワード: Radiology, heart, cardiology, electrocardiography, cheetah, Acinonyx jabatus(放射線学、心臓、心臓学、心電図、チータ、Acinonyx jabatus

 

ZAMD 34(4) #17

 

南アフリカ国立動物園において1991年から2001年の期間に8動物種に見られた結核感染(Mycobacterium tuberculosis感染症)について

 

MYCOBACTERIUM TUBERCULOSIS INFECTIONS IN EIGHT SPECIES AT THE NATIONAL ZOOLOGICAL GARDENS OF SOUTH AFRICA, 1991-2001 (p. 364)

Anita L. Michel, D.V.M., leon Venter, B.V.Sc.Hons., Ian W. Espie, B.Sc., M.Med.Vet. (Wildlife), and Morené L. Coetzee, B.Sc. Hons.

 

1991年から2001年にかけて、プレトリア(Tshwane)にある南アフリカ国立動物園(The National Zoological Gardens of South Africa)において、合計12例のMycobacteriumu tuberculosis感染症が異なる8動物種で記録された。分離した7株のM. tuberculosisの遺伝的同系性をIS6110制限断片長多型分析によって決定した。分析した分離株の大半は高度の多形性を示し、感染源が異なることが示唆された。M. tuberculosisの動物間感染は、同室飼育のチンパンジー(Pan troglodytes)2頭間で認められたが、検査を目的として29ヶ月間隔で採取されたサンプルから判明したものであった。

キーワード:Mycobacterium tuberculosis, tuberculosis, zoo, anthropozoonosis, IS6110 RFLP typing, PCRMycobacterium tuberculosis、結核、動物園、人獣共通感染症、IS6110制限断片長多型分析、PCR法)

 

ZAMD 34(4) #04

 

ミシガン州の3動物園におけるインドクジャク(Pavo cristatus)の潜在的病原体の調査(p.375

SURVEY OF PEAFOWL (PAVO CRISTATUS) FOR POTENTIAL PATHOGENS AT THREE MICHIGAN ZOOS (p. 375)

Simon Hollamby, B.V.Sc., M.S., James G. Sikarskie, D.V.M., M.S., Dipl. A.C.Z.M., and John Stuht, M.P.H., Ph.D.

 

ミシガン州の3動物園で、31羽の放し飼いのインドクジャクから採取した血液サンプルを血清学的に検査した。鳥アデノウイルスおよびBordetella aviumに対する抗体が、それぞれサンプルの19.3%および61.3%で検出された。血清プレート凝集試験では、Mycoplasma meleagridisおよびMycoplasma synoviaeに対して、それぞれ3.2%および38.7%のサンプルが陽性を示した。全てのサンプルで、鳥インフルエンザウイルス、ニューカッスル病ウイルス、西ナイル熱ウイルス、Mycoplasma gallisepticumSalmonella pullorumSalmonella typhimurium、およびGiarida属に対しては血清学的に陰性であった。血液塗抹では寄生虫は見られなかった。総排泄腔スワブのサンプルは、嫌気性、好気性、および微好気性菌の培養を行った。Clostridium perfringens A型およびEscherichia coliがそれぞれ64.5%および29%という最も高い頻度で検出された一方で、Salmonella属およびCampylobacter属は分離されなかった。糞便サンプルは回虫およびCapillaria属の虫卵、コクシジウムのオーシストを中程度数含んでいた。3羽からは、雌のハジラミ(Goniodes gigas)が検出された。

キーワード:Peafowl, Pavo cristatus, Bordetella avium, Mycoplasma sp., adenovirus, zoo(クジャク、Pavo cristatusBordetella aviumMycoplasma属、アデノウイルス、動物園)

 

ZAMD 34(4) #21

 

最近輸入されたエメラルドツリーボア(Corallus caninus)においてクラミドフィラ(Chlamydophila) 症に伴って見られた慢性的嘔吐の流行

 

AN EPIZOOTIC OF CHRONIC REGURGITATION ASSOCIATED WITH CHLAMYDOPHILOSIS IN RECENTLY IMPORTED EMERALD TREE BOAS (CORALLUS CANINUS) (p. 385)

Brad Lock, D.V.M., Dipl. A.C.Z.M., Darryl Heard, B.V.M.S., Ph.D., Dipl. A.C.Z.M., Carol Detrisac, D.V.M., Ph.D., Dipl. A.C.V.P., and Elliott Jacobson, D.V.M., Ph.D., Dipl. A.C.Z.M.

 

野生で捕獲された105匹のエメラルドツリーボア(Corallus caninus)を、フロリダ中央部で飼育されていた同種15匹に4ヶ月にわたって随時追加導入した。81匹(67%)が初回導入時から23ヶ月の間に反復性嘔吐を発症し、うち61匹(75%)が死亡した。嘔吐は給餌後3 ~ 4日で起こった。この飼育個体群での嘔吐の発症率は平均25%/月(0 ~ 42%/月)で、発生回数は平均3.52/月(0 ~ 13/月)であった。23ヶ月の流行期間中、この反復性嘔吐を発症したボアの累積死亡率は51%120匹中61匹)であった。血液学的所見では、貧血、リンパ球および単球の増加とアズール好性を伴った白血球増加症が認められた。消化管の組織学的検査では、肉芽種形成を伴った多発性からびまん性のリンパ形質細胞性炎症が認められ、また、クラミドフィラ抗原に対する免疫組織化学染色は陽性を示した。肉芽腫の電子顕微鏡下での観察では、Chlamydophila属と一致する生物体が認められた。

キーワード:Emerald tree boas (Corallus caninus), regurgitation, chlamydophila, chlamydophilosis, epidemiology(エメラルドツリーボア、Corallus caninus、嘔吐、クラミドフィラ、クラミドフィラ症、疫学)

 

ZAMD 34(4) #06

 

オランウータン(Pongo pygmaeus abelii)において急性呼吸困難症候群により複雑悪化した陰圧性肺水腫(p.394

 

NEGATIVE-PRESSURE PULMONARY EDEMA COMPLICATED BY ACUTE RESPIRATORY DISTRESS SYNDROME IN AN ORANGUTAN (PONGO PYGMAEUS ABELII) (p. 394)

David E. Kenny, V.M.D., Felicia Knightly, D.V.M., Bradley Haas, M.D., Lawrence Hergott, M.D., Ilana Kutinsky, M.D., and Jimmie L. Eller, M.D.

 

22歳、体重86kgの病的肥満のメスのオランウータン(Pongo pygmaeus abelii)を定期的健康診断のために不動化し、デンバー動物園内動物病院へ搬送した。病院到着直後に、チアノーゼおよび顕著な換気不全を示した。酸素マスクを装着して換気を試み、さらに気管内挿管を開始しようとしたにもかかわらず、臨床的に明らかな低酸素症を示した。口腔咽頭に喉頭鏡を挿入すると、大量のピンクがかった泡状の液体が気管から流出した。致死的な低酸素症を急に引き起こしていたが、陰圧性の重度の肺水腫が疑われた。オランウータンには神経筋遮断薬であるシサトラクリムベシレートを投与し、また、イソフルレンとミダゾラムの断続的使用で鎮静を促しながら48時間人工呼吸器による維持を行った。呼吸機能改善のための機械的人工換気の実施中は、呼気終末期圧を陽圧にした。水腫および低酸素症の改善は見られたが、機械的人工換気を中止すると抜管30分後には呼吸停止となった。剖検および組織学的検査により、重度の肺損傷が急性呼吸困難症候群を引き起こしたことが判明した。

キーワード:Orangutan, Pongo pygmaeu abelii, negative-pressure pulmonary edema, hypoxia, acute respiratory distress syndrome(オランウータン、Pongo pygmaeu abelii、陰圧性肺水腫、低酸素症、急性呼吸困難症候群)

 

ZAMD 34(4) #07

 

シマイザリウオ(Antennarius striatus)飼育個体群に見られた異型性ミコバクテリウム感染の症例

 

ATYPICAL PRESENTATION OF MYCOBACTERIOSIS IN A COLLECTION OF FROGFISH (ANTENNARIUS STRIATUS) (p. 400)

Roy P. E. Yanong, V.M.D., Eric W. Curtis, B.S., Scott P. Terrell, D.V.M., Dipl. A.C.V.P., and Gale Case

 

典型的な肉芽種形成を欠く重度の全身性ミコバクテリウム感染が、6匹の成熟個体からなるシマイザリウオ(Antennarius striatus)の飼育個体群で見られた。この6匹は感染診断が下された5ヶ月前にモート・マリン・ラボラトリー・アクエリウム(Mote Marine Laboratory Aquarium)が購入したブラジル原産のものであった。産卵の1ヵ月後に始まって9ヶ月間にわたり、卵滞、眼の混濁、浮力調整力の低下、体腔膨満を伴った腹水貯留、皮膚病変、拒食など様々な症状が見られた。2匹が死亡し、4匹は安楽死とした。剖検では、盛り上がって色素沈着した皮膚結節、淡桃色の鰓、淡黄色または黄褐色の脂肪肝が認められた。1匹のメスは、組織病理学的に全身性真菌感染であると診断されたが、他の個体では重度の全身性組織球性の炎症および壊死が見られた。各個体で多数の抗酸性桿菌が確認されたが、皮膚、腎、脾、肝および脳サンプルの好気培養では細菌の生育は見られなかった。瀕死となり、全身性治療に対する反応消失後に安楽死とした最後の個体の肝の培養から、Mycobacterium marinumが検出された。

キーワード:Striated frogfish, Antennarius striatus, mycobacteria, atypical, marine, aquarium(シマイザリウオ、Antennarius striatus、ミコバクテリウム、異型性の、海洋の、水族館)

 

ZAMD 34(4) #05

 

ブラジルの野生ヌマジカ(Blastocerus dichotomus)で行われた結核調査について(p.414

 

TUBERCULOSIS SURVEY OF FREE-RANGING MARSH DEER (BLASTOCERUS DICHOTOMUS) IN BRAZIL (p. 414)

Janaina O. Luna, D.V.M., Manoel A. A. Santos, M.Sc., Ph.D., Edison L. Durigon, M.Sc., Ph.D., João P. Araújo, Jr., M.Sc., Ph.D., and José M. B. Duarte, D.V.M., Ph.D.

 

ブラジルのマトグロッソドスル州において、研究プログラムのために捕獲した53頭の野生のヌマジカ(Blastocerus dichotomus)の食道咽頭液を用いて結核検査を実施した。全DNAを抽出し、Mycobacterium tuberculosis 複合体(M. tuberculosis, M. bovis, M. microti, およびM. africanum)に特異的なプライマーを用いたポリメラーゼ連鎖反応法(PCR法)で増幅したのち、寒天ゲル電気泳動にかけてエチジウムブロマイドで染色し、観察した。全てのサンプルが陰性であった。剖検結果および組織病理学的データと併せて、この結果は、検査した個体は細菌を排出してはおらず、また、おそらく発症もしていないことを示唆している。

キーワード:Tuberculosis, marsh deer, Blastocerus dichotomus, Mycobacterium bovis, PCR(結核、ヌマジカ、Blastocerrus dichotomusMycobacterium bovisPCR)

 

ZAMD 34(4) #8

 

書評

フロリダの野鳥の寄生虫および疾病  D. フォレスター・M. スパルディング 共著

Parasites and Diseases of Wild Birds in Florida, D. Forrester and M. Spalding. University Press of Florida, Gainesville, Florida. 2003. 1132 pages. ISBN 0-8130-2560-5. Price $125.00 (U.S.).

 

評者

Maud Lafortune, D.M.V., M.Sc., Zoological Medicine Resident, University of Florida, White Oak Conservation Center, 3823 Owens Road, Yulee, Florida 32097, USA.

 

ZAMD 34(4) #9

 

書評

エキゾチックアニマルの看護学  S. ガーリング 著

Veterinary Nursing of Exotic Pets, S. Girling. Blackwell Publishing Co., Oxford, U.K. 2003. 314 pages. ISBN 1-40510-747-2. Price $60.00 (U.S.).

 

評者

Jennifer N. Langan, D.V.M., Dipl. A.C.Z.M., University of Illinois, Brookfield Zoo, 3300 Golf Road, Brookfield, Illinois 60513, USA.

 

ZAMD 34(4) # 10

 

書評

小型げっ歯類の疾病 第2版  V. C. G. リチャードソン 著

Diseases of Small Domestic Rodents, Second Edition, V. C. G. Richardson. Blackwell Publishing Co., Oxford, U.K. 2003. 260 pages. ISBN 1-4051-0921-1. Price $39.99 (U.S.).

 

評者

Kay Backues, D.V.M., Dipl. A.C.Z.M., Tulsa Zoo and Living Museum, 5701 E. 36th Street North, Tulsa, Oklahoma 74115, USA.

 

ZAMD 34(4) # 11

 

書評

ペットバードの病理学  R.E. シュミット、D. R. リービル、D. N. ファレン 共著

Pathology of Pet and Aviary Birds, R. E. Schmidt, D. R. Reavill, and D. N. Phalen. Blackwell Publishing Co., Iowa State Press, Ames, Iowa. 2003. 234 pages. ISBN 0-8138-0502-3. Price $134.99 (U.S.)[sn2].

 

評者

Wm. Kirk Suedmeyer, D.V.M., Dipl.A.C.Z.M., The Kansas City Zoo, 6700 Zoo Drive, Kansas City, Missouri 64132, USA.

 

 

ZAMD 34(4) # 12

 

書評

最後の大型ネコ科動物、野生の魂  E.A. バウアー 著

The Last Big Cats, An Untamed Spirit, E. A. Bauer. Voyageur Press, Stillwater, Minnesota. 2003. 159 pages. ISBN 0-89658-593-X. Price $39.95 (U.S.).

 

評者

Kay Backues, D.V.M., Dipl.A.C.Z.M., Tulsa Zoo and Living Museum, 5701 East 36th Street North, Tulsa, Oklahoma 74115, USA.

 

 

ZAMD 34(4) #14

 

動物園のオグロプレーリードッグ (Cynomys Ludovicianus) 個体群における肝へのCalodium hepaticum(線虫)感染

 

HEPATIC CALODIUM HEPATICUM (NEMATODA) INFECTION IN A ZOO COLONY OF BLACK-TAILED PRAIRIE DOGS (CYNOMYS LUDOVICIANUS)

Jennifer A. Landolfi, D.V.M., Baktiar O. Karim, B.V.M.S., Sarah L. Poynton, Ph.D., and Joseph L. Mankowski, D.V.M., Ph.D., Dipl. A.C.V.P.

From the Department of Comparative Medicine, Johns Hopkins University School of Medicine, 3-127 Jefferson Building, 600 North Wolfe Street, Baltimore, Maryland 21287, USA. Correspondence should be directed to Dr. Mankowski.

 

Calodium hepaticum (Capillaria hepaticaと同義)は野生げっ歯類の肝に一般に見られる寄生虫で、ヒトを含む多種の哺乳類に感染する。ボルチモア動物園において1981年から2001年の間に剖検に供されたオグロプレーリードッグ (Cynomys ludovicianus) について遡って調査した結果、21個体中5個体(24%)に肝線虫寄生が見られた。感染診断がなされたのは、全ての例で1997年以降であった。感染肝には、多数の線虫卵および時に成虫を含んだ多発性肉芽腫が見られた。動物園に生息する野生げっ歯類が無症状ではあるが高い感染率を示し、この疾病のレゼルボアとなったことも考えられる。ヒトおよび感受性の高い展示種がC. hepaticum に曝露される機会を最小限にするためには、野生げっ歯類のコントロールが必須である。

キーワード:Calodium hepaticum, Capillaria hepatica, black-tailed prairie dogs (Cynomys ludovicianus), zoonosisCalodium hepaticumCapillaria hepatica、オグロプレーリードッグ、人獣共通感染症).

 

 

ZAMD 34(4) #15

 

ミミグロボウシインコ (Amazina ventralis) のヘパリン処理血液におけるアセチルコリンエステラーゼ濃度

 

ACETYLCHOLINESTERASE CONCENTRATIONS IN HEPARINIZED BLOOD OF HISPANIOLAN AMAZON PARROTS (AMAZONA VENTRALIS)

Thomas N. Tully, Jr., D.V.M., M.S., Anna Osofsky, D.V.M., Peter L. H. Jowett, Ph.D., and Giselle Hosgood, B.V.Sc., M.S., Ph.D.

From the Department of Veterinary Clinical Sciences, Louisiana State University School of Veterinary Medicine, Skip Bertman Drive, Baton Rouge, Louisiana 70803, USA (Tully, Hosgood); the Louisiana Veterinary Medical Diagnostic Laboratory, Skip Bertman Drive, Baton Rouge, Louisiana 70803, USA (Jowett); and the Department of Medicine and Epidemiology, University of California School of Veterinary Medicine, Davis, California 95616, USA (Osofsky). Correspondence should be directed to Dr. Tully.

 

有機リン化合物およびカーバメイト系殺虫剤は、神経シナプスでのアセチルコリンエステラーゼ(AChE)を阻害する。22羽のミミグロボウシインコ (Amazona ventralis) から得た血液のコリンエステラーゼ濃度を2つの異なった方法で測定した。ミッシェル法の変法を用いた場合、全血コリンエステラーゼ活性レベルは0.082 ~ 0.616pH/hr で平均0.35pH/hr であった。これによって、鳥類のコリンエステラーゼ活性の基準値として0.08 ~ 0.62 pH/hrを得た。さらにエルマンによる分光学的分析法の変法により、アセチルチオコリンを加えてAChE活性を、あるいはブチリルチオコリンを加えて偽アセチルコリンエステラーゼ(血漿コリンエステラーゼ)活性をそれぞれ測定した。エルマン分光光度分析の変法では、AChE活性は平均値0.48 μmol/ml/min0 ~ 1.12 μmol/ml/minの範囲を示し、偽コリンエステラーゼ活性は平均値0.53 μmol/ml/min0.09 ~ 0.98 μmol/ml/minの範囲を示した。

キーワード:Cholinesterase, Hispaniolan Amazon parrot, Amazona ventralis, organophosphate, paralysis(コリンエステラーゼ、ミミグロボウシインコ、Amazona ventralis、有機リン化合物、麻痺).

 

 

ZAMD 34(4) #16

 

デトミジン (detomidine) およびカーフェンタニル (carfentanil) の経口投与によるブラジルバク (Tapirus terrestrus) の一連の不動化について

 

SERIAL IMMOBILIZATION OF A BRAZILIAN TAPIR (TAPIRUS TERRESTRUS) WITH ORAL DETOMIDINE AND ORAL CARFENTANIL

Christal G. Pollock, D.V.M., Dipl. A.B.V.P. (Avian), and Edward C. Ramsay, D.V.M., Dipl. A.C.Z.M.

From the Department of Comparative Medicine, College of Veterinary Medicine, The University of Tennessee, Knoxville, Tennessee 37901-1071, USA. Present address (Pollock): Department of Clinical Sciences, Kansas State University, 1800 Denison Avenue, Manhattan, Kansas 66506-5606, USA. Correspondence should be directed to Dr. Pollock.

 

デトミジン (detomidine, 0.17±1.85 mg/kg, p.o.) 投与20分後にカーフェンタニル (carfentanil, 7.88±1.85 μg/kg, p.o.) を投与することにより、短時間の医療行為のために、8回にわたってブラジルバク (Tapirus terrestrus) 成獣1頭に確実な不動化を行った。デトミジンは頭部下垂、四肢開張に加え、運動失調または頭部の圧定(あるいは両者)を引き起こした。カーフェタミン投与後10.75±7.6 分で伏臥位または横臥位となった。ヨヒンビンの筋肉内投与およびナルトレキソンの皮下投与によりバクは速やかにかつ問題なく回復し、2 ~ 5分で起立した。

キーワード:Tapir, Tapirus terrestrus, transmucosal, anesthesia, detomidine, carfentanil(バク、Tapirus terrestrus、経粘膜の、麻酔、デトミジン、カーフェンタニル).

 

 

ZAMD 34(4) #17

 

肝静脈閉塞症のチータ (Acinonyx jubatus) に見られた乳糜性腹水

 

CHYLOUS ASCITES IN A CHEETAH (ACINONYX JUBATUS) WITH VENOOCCLUSIVE LIVER DISEASE

Scott P. Terrell, D.V.M., Dipl. A.C.V.P., Deidre K. Fontenot, D.V.M., Michele A. Miller, D.V.M., Ph.D., and Martha A. Weber, D.V.M.

From the Department of Pathobiology, University of Florida College of Veterinary Medicine, Gainesville, Florida 32610, USA (Terrell); and Veterinary Services, Walt Disney World Animal Programs, Disney’s Animal Kingdom, 1200 N Savannah Circle, Bay Lake, Florida 32830, USA (Terrell, Fontenot, Miller, Weber). Correspondence should be directed to Dr. Terrell.

 

11歳のメスのチータ (Acinonyx jubatus) が臨床的に肝および腎疾患であると診断され、病状が長期にわたった後に安楽死の処置が施された。剖検により、8 ~ 10ℓの乳白色の液体の腹腔内貯留、および顕著な腸間膜リンパ管の拡張が明らかとなった。液中にリンパ球およびマクロファージが顕著に見られたことから、また貯留液のコレステロールおよびトリグリセリド値を血清レベルと比較した結果、腹水は乳糜性滲出液であった。肝の肉眼的および組織病理学的病変は、肝静脈閉塞症の診断と一致するものであった。乳糜性腹水はヒトの肝静脈閉塞症では稀であり、動物で確認されることも殆どない。

キーワード:Cheetah, Acinonyx jubatus, chylous ascites, venoocclusive disease, liver(チータ、Acinonynx jubatus、乳糜性腹水、肝静脈閉塞症、肝).

 

 

ZAMD 34(4) #19

 

ビントロング(Arctictis binturong) におけるメデトミジン-ケタミン-ブトファノール混合麻酔

 

MEDETOMIDINE – KETAMINE - BUTORPHANOL ANESTHETIC COMBINATIONS IN BINTURONGS (ARCTICTIS BINTURONG)

Anneke Moresco, M.S., D.V.M., and R. Scott Larsen, M.S., D.V.M., Dipl.A.C.Z.M.

From the Carnivore Preservation Trust, 1940 Hanks Chapel Road, Pittsboro, North Carolina 27312, USA (Moresco); and 3901 Cobb Street, Garner, North Carolina 27529, USA (Larsen). Present addresses (Moresco): Department of Pathology, Microbiology, and Immunology, School of Veterinary Medicine, University of California, One Shields Avenue, Davis, California 95616, USA; (Larsen): Department of Medicine and Epidemiology, School of Veterinary Medicine, University of California, One Shields Avenue, Davis, California 95616, USA. Correspondence should be directed to Dr. Moresco.

 

2種類のケタミン-メデトミジン-ブトファノール混合麻酔の有効性および安全性、信頼性をビントロング (Arctictis binturong) の成獣34頭を用いて検証した。動物は無作為に2グループに分けた。予想体重に応じて、高ケタミン (HK) グループはケタミン (8 mg/kg, i.m.)、メデトミジン (0.02 mg/kg, i.m.)、ブトファノール (0.2 mg/kg, i.m.) 1回で混合投与し、低ケタミン (LK) グループはケタミン (2 mg/kg, i.m.)、メデトミジン (0.04 mg/kg, i.m.)、ブトファノール (0.2 mg/kg, i.m.) を混合投与した。心肺パラメータはおよそ45分間測定し、その後アチパメゾール (5 mg/メデトミジン1mgi.m.) を投与した。各個体の反応は麻酔薬の混合程度によって非常に様々であったが、両グループともほぼ同個体数(HKグループで7頭、LKグループで6頭)で追加麻酔が必要であった。平均心拍数は麻酔中を通してLKグループの方が高かった。両グループとも被験動物は軽度から中程度の低酸素症を示したが、酸素飽和度は補助的な酸素投与により改善された。呼吸数、動脈血圧、体温および呼吸終期二酸化炭素濃度は両グループで差異は見られなかった。両プロトコールとも効果的であったが、平均回復時間がより短いことからLK混合麻酔が勧められる。

キーワード:Arctictis binturong, anesthesia, medetomidine, ketamine, viverrid, cardiopulmonaryArctictis binturong、麻酔、メデトミジン、ケタミン、ジャコウネコ、心肺の).

 

 

ZAMD 34(4) #20

 

モウコノウマ (Przewalski’s Horse, Equus przewalskii) におけるコクシジオイデス症

 

COCCIDIOIDOMYCOSIS IN PRZEWALSKI'S HORSES (EQUUS PRZEWALSKII)

Karen A. Terio, D.V.M., Ph.D., Dipl. A.C.V.P., Ilse H. Stalis, D.V.M., Dipl. A.C.V.P., Jack L. Allen, D.V.M., Dipl. A.C.Z.M., Jeffery L. Stott, Ph.D., and Michael B. Worley, D.V.M.

From the Zoological Society of San Diego, P.O. Box 120551, San Diego, California 92112, USA (Terio, Stalis, Allen, Worley); and Department of Pathology, Microbiology and Immunology, University of California, School of Veterinary Medicine, Davis, California 95616, USA (Stott). Present Address (Terio): Department of Pathology, Microbiology and Immunology, University of California School of Veterinary Medicine, Davis, California 95616, USA. Correspondence should be directed to Dr. Terio.

 

コクシジオイデス症はまれな疾病で、真菌であるCoccidioides immitisが原因の家畜に見られる無症状の感染症である。ある一施設で飼育されていたモウコノウマ (Equus przewalskii) に明らかに高頻度でコクシジオイデス症が見られたため、1984年から2000年に死亡した個体 (n = 30、オス15頭、メス15) の剖検記録の再調査および保存サンプルの再分析を実施した。この個体群において、コクシジオイデス症は主な死亡原因 (33%) であり、全てのケースで肺および気管気管支リンパ節に病変が見られ、また他の部位のリンパ節のみならず、骨格筋、心、腎、肝、皮膚、脳、脊髄、脾が様々な程度に影響を受けていた。死亡時において、罹患動物は非罹患動物よりも若い傾向にあった。罹患は複数の血統にわたり、さらにオスに多くみられた。同時期に同施設で飼育されていた他種の外来馬 (n = 76) で、コクシジオイデス症と診断されたものはなかったことから、E. przewalskii における高発生頻度は環境要因のみによるものではないことが示唆された。フローサイトメトリ解析で測定したリンパ球サブセット (CD3CD4CD5CD8、およびCD21陽性細胞)の数量は、モウコノウマとウマ (Equus caballus) で同様であった。T細胞マイトージェンであるコンカナバリンAに対する反応において、モウコノウマ (n = 5) とウマ (n = 5)でリンパ球幼若反応に差異は見られなかったが、2頭のモウコノウマのリンパ球でCoccidioidesに対する増殖反応の欠如が見られた。うち1頭は全身性疾患があり、2年後に二次的にコクシジオイデス症を発症した。これらの結果から、モウコノウマではCossidioidesに対して免疫システムが適切に反応しない場合があることが示唆された。

キーワード:Coccidioidomycosis, Coccidioides immitis, Przewalski’s horse, Equus przewalskii, immune function(コクシジオイデス症、Coccidioides immitis、モウコノウマ、Equus prewalskii、免疫機能).

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